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ThinkPadへデュアルブート導入

ThinkPadへデュアルブート導入

事前の準備としてWindows 10がインストール済みのパソコンと、Ubuntu22.04のLive Mediaを用意します。Windows 10側で事前に設定しなければならない事はありません。注意点としては、Ubuntuをインストールするディスクにあらかじめパーティションを切って空き領域を確保『しないで』そのままにしておいて下さい。(後述のubuntuインストール時に操作します)

Ubuntuは日本語Rimix版の22.04を公式サイトよりダウンロードし、DVDブート化しました。今回Windows 10と同じストレージにUbuntuをインストールするため、新たにHDDやSSDを用意する必要はありませんが、空き容量が不足しているとインストール出来ませんのでご注意下さい。参考までに、Ubuntu 22.04はクリーンインストール直後のアップデートを済ませた段階で約6GB程の容量を使用します。

DVDをパソコンに挿入したら電源を入れます。ブートデバイスを選択するか、BIOSからブートデバイスを選ぶかしてDVDを起動します。ブートデバイスの選択方法に関してはマザーボードによって異なりますので、マザーボードの説明書等をご参照下さい。

Ubuntuを試用するかインストールするかの選択が出る場合がありますが、どちらでも構いません。インストールが始まると上の画像のような画面が出てきますので、インストールに用いる言語を選択して「続ける」をクリックして下さい。

キーボードレイアウトを決める画面です。使用するキーボードに合わせて選択して「続ける」をクリックして下さい。

インストールの内容を決める画面です。こだわりが無ければそのまま「続ける」をクリックしていただいて問題ありません。

UbuntuをWindows Boot Managerとは別にインストール」を選択して「続ける」をクリックして下さい。
ここで誤って「ディスクを削除してUbuntuをインストール」を選択してしまうと元々入っているWindowsを削除してしまいますのでご注意下さい。

ここでパーティションサイズを決める事になります。左のファイルというのがWindows 10がインストールされているパーティションの事です。「ドライブの選択」項目を確認し、別のストレージを選択しないようにご注意下さい。中央の仕切りをスライドすると領域のサイズを変更出来ますので、任意のサイズを選んで下さい。

この画面でサイズを決定せずにWindowsで事前に空きパーティションを作成するパターンで検証した際にはうまくデュアルブート化出来ませんでしたので、「Windowsで事前準備をしない事」が今回のキモになります。

警告が出てきますので、問題なければ「続ける」をクリックして下さい。画面は動かないですが数分もすれば次の画面に移りますのでそのまま待ちます。

後はインストールが始まりますので情報を入力するだけです。地域を選択して「続ける」をクリックして下さい。

ユーザー名とパスワードを入力したら「続ける」をクリックしたら、インストール完了まで待ちます。自動で再起動しますが、メディアを抜いてエンターを押すよう指示が出る場合がありますので、その場合は指示に従って下さい。
再起動後Ubuntuが立ち上がればインストール作業完了です。

Ubuntuブートローダーから起動するように設定する

BIOSの起動順序でWindowsが上位に入っている場合、UbuntuではなくWindowsが立ち上がってしまう場合があります。今回の方法ではUbuntuのブートローダー(OSの起動に必要な情報が書き込まれている領域)にWindowsのブート情報を書き込む形でデュアルブート化しているので、Ubuntuのブートローダーを上位に持ってくる必要があります。インストール後のBIOSです。BIOSの入り方は一般的にはロゴ画面でF2キーやDeleteキーを押下する事ですが、マザーボードやパソコンによって異なる場合があります。起動順序の1番目がWindowsになっており、Ubuntuは2番目になっています。これではUbuntuを起動するのが手間になってしまうので、起動順序を入れ替えて下さい。このように順番を入れ替えてUbuntuを1番目に持って来ました。これで電源を入れた直後にUbuntuの起動情報を読み込みに行きます。正常に終了していればこのように起動時にUbuntuとWindows Boot Managerを選択する画面が出ます。後はUbuntuとWindowsをそれぞれ選択し、各OSが正常に立ち上がる事を確認して頂ければデュアルブート化は終了です。

Windowsを自動選択でブートさせる方法

デュアルブート化は完了しましたが、このままでは電源を入れて放置した場合、この画面になって10秒後にUbuntuが立ち上がり始めてしまいます。Ubuntuをメインで利用する場合は問題ありませんが、Windowsをメインに使われる場合にはもうひと手間かけてWindowsが自動で立ち上がるようにする必要があります。

これもやり方は様々ありますが、今回は比較的手軽でリスクの少ない「デフォルトで選択されている項目を変更する」という方法を使い、自動でWindowsを立ち上げたいと思います。

先程の画像を参照して頂くと、順序は

0、Ubuntu
1、Advanced options fot Ubuntu
2、Windows Boot Manager
3、System setup

となります。UbuntuのブートローダーであるGRUBでは項目の先頭は0番になります。

ブートローダーの順序を確認したら、Ubuntuを起動して端末(Terminal)を起動します。インストール直後に行う場合はOSの更新がありますので、まずはそちらを行って下さい。更新が完了したらGRUBを編集していきます。

GRUBのデフォルトの値を変更する

GRUBを編集するに下記ファイルを編集します。

$ /etc/default/grub 
# If you change this file, run 'update-grub' afterwards to update
# /boot/grub/grub.cfg.
# For full documentation of the options in this file, see:
#   info -f grub -n 'Simple configuration'
GRUB_DEFAULT=0 GRUB_TIMEOUT_STYLE=hidden GRUB_TIMEOUT=10 GRUB_DISTRIBUTOR=`lsb_release -i -s 2> /dev/null || echo Debian` GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash" GRUB_CMDLINE_LINUX=""
# 以下省略

GRUB_DEFAULTの値を書き換えます。

今回Windows Boot Managerは2番目でしたので、

GRUB_DEFAULT=2

と入力します。

ちなみにGRUB_TIMEOUTの値を変更すると自動で立ち上がるまでの秒数を変更する事が出来ます。デフォルトでは10になっていて、10秒でデフォルトの項目が起動する設定になっていますが、この値を20にすれば20秒後に起動するようになります。編集が終わったらEscキーを押下し、挿入モードを終了してください。左下から挿入の文字が消えたら:x(コロン x)と入力し、エンターを押すと上書き保存して終了します。

最後に編集したGRUBの設定を反映するために以下のコマンドを実行して下さい。

$ sudo update-grub

これで変更は完了しましたので、再起動して実際に確認してみましょう。
Windows Boot Managerの項目がハイライトされていれば成功です。放置していればWindowsが自動で立ち上がるようになりました。

色々と手順はありましたが、デュアルブート化が完了しました。

要点をまとめると、
パーティションは事前に切らず、Ubuntuのインストーラーに自動で切り分けて貰う
これだけ注意すればUbuntuをクリーンインストールする時と変わりません。デュアルブート化してみようと思った際にはリスクをよく考え、この記事を参考にして頂ければと思います。

【Ubuntu】蓋を閉じてもノートPCをスリープにしない方法

蓋を閉じた時の設定は、systemd-logind.serviceの設定に依存しています。

設定ファイル/etc/systemd/logind.conf を編集します。

変更には管理者権限が必要です。

vi /etc/systemd/logind.conf

ファイル内に以下の設定を追記します。

HandleLidSwitch=ignore

デフォルトではHandleLidSwitch=suspendとなっていて、蓋を閉じたらサスペンドするようになっています。

サービスを再起動して設定を反映させれば完了です。

systemctl restart systemd-logind.service

以上で設定は完了です。

蓋を閉じてみて起動したままか確認してみてください。

キーボード等が一定時間操作されなかった場合、省電力の機能としてサスペンドされてしまいます

リモート接続だと端末が操作されないため、この機能によってスリープ状態となります。

この機能の設定は/usr/share/gdm/dconf/90-debian-settingsで変更できるので編集していきましょう。

こちらも管理者権限が必要です。

vi /usr/share/gdm/dconf/99-local-settings

ファイル内に以下の設定を追記します。

[org / gnome / settings-daemon / plugins / power]
sleep-inactive-ac-timeout = 0
sleep-inactive-battery-timeout = 0

ファイルを書き換えれば設定は完了です。

しばらく蓋を閉じたまま放置しても、起動したままになっていることを確認してみましょう。

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